世界と繋がる経験

1.世界の諸問題と向き合う総合的な探究の時間

1年生で週1時間のグローバル探究、2年生で週2時間の総合的な探究の時間では、持続可能な社会について学びます。詳しくは、本校の探究活動教育計画

エネルギー、生物多様性、森林減少、温暖化、食糧、人権、開発、貧困など、世界に存在する様々な課題に参加型、探究型、体験型の学習で取り組みます。
しかし、それらの課題に取り組むにも、まずは自分自身を大切にし、他者や自然を大切にできる情意面や、様々な視点や立場から多角的に物事を考察する能力が重要になってきます。それらを学ぶのがこの時間です。

2.ユネスコスクール(ASPnet)の活動

本校は、2003年にユネスコスクール(ASPnet:Associated Schools Project net work)へ加盟しました。そして、大阪を中心とした約20校のASPnet校で、共に学び合う場に参加しています。
世界の加盟校との”学び合い””協働研究”を日本で先駆けて開始しました。お互いに育ってきた背景や文化の違いがあるからこそ「人としての普遍」を学ぶことができます。

2012年1月にはUNESCO Bankok Officeの呼びかけによって行われた「日本応援・連携メッセージ」に参加し、生徒が作詞・作曲した歌「絆」がメッセージとして被災地東北のASPnet校に届けられました。
また、2014年に岡山で開かれた世界32か国によるユネスコスクール世界大会高校生フォーラムでも、企画運営で本校生が活躍しました。

3.国際交流活動による豊かな国際感覚の育成

2022年の韓国サンダン高校との交流

2021年の韓国サンダン高校との交流

2020年の韓国サンダン高校との交流

2006年に始まった韓国・サンダン高校との交流は、10年を超えて続いています。
2017年度は、1年生・2年生の生徒が5日間の日程でサンダン高校を訪問し、多くの時間を共有して学校紹介や文化紹介、ESDの学び合い、世界遺産学習、ホームステイなど、様々な活動を行いました。

2018年1月にはリトアニア・ジャミナ高校の生徒と教員を6日間の日程で迎え、学びの交流を行いました。
これらの海外の学校との交流は、寛容の精神や相手を尊重する心の大切さを実感しながら学ぶ有意義な機会になっています。

また、毎年3月下旬に、希望者を募ってカナダへ語学研修に行っています。現地でホームステイをしながら、生きた英語を学ぶ、貴重な機会になっています。

韓国・サンダン高校との交流
リトアニア・ジャミナ高校との交流
現地の学生とのグループワーク
プレゼンテーション

4.SDGs英語研修に参加しました!
(2022年3月16日~17日)

春休み直前の3月中旬、SDGsを英語で理解し考える能力の向上を目指した、2日間の英語研修プログラムに、1年生9人、2年生11人、計20人の生徒が参加しました。

3つのグループに分かれ、それぞれに外国人講師がつきました。まずSDGsについて英語で考え理解するというレッスンから始まり、最終的には、生徒が自ら課題を選び、グループで自分たちの立場(日本政府、グローバル企業、NGO団体、個人など)を決め、その課題について調べ、発表するというタスクが与えられました。
1日目の午後から2日目の午前中までという短時間の間に、アイデアを出し、リサーチし、講師からの助言を受けて、選んだ課題の目標達成に、どのように貢献できるかをまとめて、グループで劇を作り、発表しました。

1日目の午前中には、オーストラリア クイーンズランド大学(環境海洋生物学)の Dr. Nicole Garofano より、「SDGsとプラスチックごみ、海洋汚染との関係」についての講義(オンライン)を受けました。
日本政府が実施するオセアニアでの環境対策国際協力活動や、大阪湾や河川の環境問題にも言及され、生徒たちも身近に感じたようでした。生徒たちは、自分で考えた答えや質問を堂々と発することができました。

限られた準備時間内での課題発表というタスクに取り組んだ生徒たちは、2~3人のグループで内容について検討し、発表の準備をし、講師や他の生徒の前で、リサーチ結果を発表しました。
担当した3名の外国人講師からは、その企画力や集中力、プレゼンテーション能力に驚かれ、講師の方々にとっても学びの多い研修であったと、高い評価を受けました。
参加した生徒たちはそれぞれ、持てる能力を最大限生かして、与えられたタスクに真剣かつ意欲的に取り組み、プレゼンテーションは素晴らしいものとなりました。この2日間の経験は、生徒一人ひとりの将来に必ず活かされると確信しました。

<プレゼンテーションリスト>

Aグループ: 「海洋の酸性化」
      「日本女性のエンパワメント」
      「日本の再生可能エネルギーと水力発電」

Bグループ: 「マイクロプラスチックを減らす」
      「菓子のプラスチック包装を減らすクリップの提案」      
      「日本のエネルギー自給自足と木材の有効利用」

Cグループ: 「食品ロスを減らす」
      「プラスチックの海洋不法投棄」
      「海、河川の水質汚染」

※今回のSDGs英語研修は、(株)ISAの協力で実施されました。

オンライン講義の様子
参加証明書を持って全員集合
グループワークの様子

2020年度の国際枠歓迎パーティについては、2020年度の国際枠歓迎パーティ