ベトナムとの交流、特に、2023年7月22日〜7月30日に実施したベトナム研修についての内容をご紹介いたします。
このページは、本校教諭の岡本元達先生(理科)が大阪教育大学附属学校に於ける WWL International Teachers Conference(WWL教員国際会議)で報告したスライドから内容を抜粋し作成しています。
ベトナム研修の目的
- 「イノベーティブなグローバル人材の育成」の目標のもと、SDGsに関する研修プログラムに取り組む。
- 現地で研究者から指導や助言を受けるとともにフィールドワーク等を行い、自ら設定した課題に対する理解や認識を深め、課題解決への意欲を高める。
ベトナム研修の詳細
過年度の研修内容
- 2021年度:コロナ禍によりオンライン交流を実施。高校生とハノイ大学の大学生でグループを作り研究発表を行った。
- 2022年度:現地研修
- 2023年度:現地研修
本年度の研修の行程(2023年)
Date | AM | PM |
Day 1 (7/22) | [PM: 13:00〜14:00] 大阪→ハノイ,ウェルカムパーティー | |
Day 2 (7/23) | [AM:8:00~8:30] オリエンテーション [AM:8:30~11:45] ベトナム語(ベトナムの理解、ベトナム概略、簡単なあいさつ)英語でレクチャー『産業と経済について』 |
[PM: 13:15〜18:30] +ベトナム大学生との交流+キャンパスツアー+揚げ春巻き作り等、ベトナム料理作りを体験 |
Day 3 (7/24) | [AM:8:30~11:45] ディスカッション(平和)日本語でレクチャー・フィールドワーク準備 |
[PM: 13:15~16:30] 軍事博物館、収容所ホアロー |
Day 4 (7/25) | [AM:8:30~11:45] ディスカッション(持続可能な社会:住み続けられる街づくり)日本語でレクチャー ・フィールドワーク準備 |
[PM: 13:15〜16:30] A:ベトナム在住の日本人にインタビュー(交通手段等ハノイ大学) B:新市街の緑のエコパーク+バトチャン陶器村訪問 |
Day 5 (7/26) | [AM:8:30~11:30] A:ベトナムにおける日系企業パナソニック ロッテセンターにて B:難聴児センターへの訪問(ハノイ大学) |
[PM:13:15~16:30] ディスカッション(持続可能な社会「環境問題」)日本語でレクチャー ・フィールドワーク準備 |
Day 6 (7/27) | 世界遺産・ハロン湾見学(ハノイ大学手配) | |
Day 7 (7/28) | [AM:8:30~11:45] ディスカッション(持続可能な世界を作るには)&まとめ:フィールドワークで学んだことのスライドづくり |
[PM: 13:00~16:30] まとめ:フィールドワークで学んだことの発表 |
Day 8 (7/29) | [AM: 8:00 ~ 11:30] ディスカション(テーマ:平和)•総括・学びの宣言文作り・お別れ・お礼 |
[PM: 13:00 ~ 16:30]自由行動 [0:45] ハノイ発 |
- 宿泊:ハノイ
- フィールドワークの準備や発表はZOOMの使用を推奨した。
本年度の研修に関する生徒の探究テーマ(グループ)
ベトナム研修では、生徒たちはグループで行う探究活動も行います。
各グループのテーマは次の通りです:
Recycling(現状と必要性),Energy(再生可能),Energy(意識),Culture,Eating(食生活),Economy,Education,Relationship between Human and Society,Biotechnology,行動心理学,環境 |
例:「食」についての調査
ベトナム研修の様子
ベトナム研修の様子をお伝えします。
■ハノイ大学
■ウェルカムパーティー
■大学でのレクチャー
■大学生とのディスカッション
■軍事博物館のフィールドワーク
■ベトナムで働く日本人の方へインタビュー
■日本の企業のベトナムでの取り組みについてのインタビュー
■ベトナム研修を通して学んだことのプレゼンテーション
ベトナム研修についてのまとめ
生徒のレポートから、研修のふりかえりを掲載します。
■生徒の自己評価
◯ベトナム研修の目的を達成できたと思いますか?
ベトナム研修の目的:理解や認識を深め、問題解決への意欲を高める。
- ベトナムの文化を学んだことで、日本人としての視点だけではなく、ベトナムの視点からSDGsに関する問題を捉えることが出来るようになったから。
- 自分の調べたいことについて、現地で学ぶことができたから。
- 現地で大学生からさまざまなことを聞き、ベトナムについて知れたから。
- フィールドワーク、講義を聞いて探究したい内容について理解を深められたから。
- ハノイ大学での講義に積極的に参加できたから。また、フィールドワークで事前学習をしっかり行い現地でガイドさんの話がよく理解できたから。
- それぞれの国の課題についてディスカッションする際、国の問題は1つ以上のSDGsの項目に関連していることに気づき、目標同士の関連性を意識しながら自分の意見を共有できたと感じるから。
◯ベトナム研修を通してどんな力が身についたと思いますか?
- 多文化理解。ジェスチャーで言いたいことを伝える能力。英語を話す勇気。細かいことは気にしない精神。
- 現地の人の考え方などを聞いたりして、様々な見方を受け入れる力。
- 課題解決能力、海外の人と話すコミュニケーション能力、さまざまなことに疑問を持つようになった、珍しいことに挑戦する能力
- 座学で学んだ情報をフィールドワークにおいて実情につなげること。自らが持つ英語力の中で情報を伝え、収集すること。現地の人々と積極的に交流し、行動を通して文化を感じること。
- 課題発見力、適応力、決断力
- 質問力、プレゼン力、コミュニケーション能力、適応能力
- 少ない言葉で相手とコミュニケーションを取る力や、問題について色んな方向性から掘り下げたり、解決策を考えようとする力がついたと思う。
■教員の講評
- ベトナム研修は日本と他の国の相似点・相違点について生徒が見出す場面が多かった。
- ベトナム研修は海外研修として「語学研修」ではなく「探究的な研修」としての位置づけとして発展する余地があった。
※令和6年度のベトナム研修について
令和6年度以降のベトナム研修については実施されません。