池田地区附属学校研究発表会の実施内容
令和5(2023)年度、池田地区附属学校研究発表会(11月18日)の実施内容をお伝えします。
お越しいただきました方々、誠に有り難うございました。
このページでは、高等学校の部の実施内容をご報告いたします。
附属小学校・附属中学校の実施内容は、各学校のHPなどをご参照ください。
【目次】
①総論
②高等学校の公開授業(保健×公共,数学Ⅱ,論理・表現ⅠA,公民)
③展示発表(グローバル探究・古典探究・日本史探究)
④講演会(学校法人学校法人桐蔭学園理事長 桐蔭横浜大学教授・溝上慎一先生)
①総論
池田地区の小中高の共同で取り組む研究テーマについて、総論提案を致しました。
本年度の研究発表会の趣旨である「グローバル社会を協働的に創造する資質・能力の育成―グローバル市民性が育つ学びをつくる― 」について、小中高合同で説明を致しました。
このページでは、スライドを抜粋(5枚)してご紹介します。
詳しくは、こちら(スライド)をご覧ください。
②高等学校の公開授業
保健×公共
『働く意義と健康~「公共」×「保健」の協働実践~』
【授業者】保健体育科:三好可子・冨尾捷,地歴公民科:神内千波
【指導助言者】大阪教育大学 井上功一先生,峯明秀先生
【授業概要】
附属高等学校池田校舎においては,池田地区の目標である社会の平和と安全に寄与する資質・能力の育成と国際性の涵養の育成のもと,本年度は「グローバル市民性の育成」をめざしている。
「グローバル市民性」とは,「多様性社会の中で協働する力」「自律的に行動する力」「実社会に活きる知識・技能」の3つの軸から成り立つものと定義され,グローバル社会を協働的に創造することができる人材を育成することをめざしている。
本授業においては,①「保健」と「公共」という異なる視点から課題に取り組むことで,生徒が自らの考えを俯瞰して認識し,異なる考えの中で自分の考えを見直し,深めることができること②「保健」と「公共」それぞれの学びを関連づけながら相互に真正な学びを得ることができることが期待される。
数学Ⅱ
『常用対数 ~常用対数表を利用して対数の世界へ~』
【授業者】数学科:藤堂淳司
【指導助言者】大阪教育大学 瀬尾祐貴先生
【授業概要】
大阪教育大学池田地区において,グローバル市民性とは,「多様性社会の中で協働する力」「自律的に行動する力」「実社会に活きる知識・技能」という大きな3つの軸から成り立つものと仮定義している。
実社会の中で数学は確実に必要なものであるが,日常生活を送る中ではその存在を実感することは難しい。
指数関数・対数関数は地震の「マグニチュード」や音の大きさを表す単位「デシベル」などで使用されている。
また,大航海時代の航路決定にも対数が使用されるなど,これらは昔から使用されている大切な知識・技能であることを本授業では伝えていきたい。
数学の必要性・よさを再確認し,学習している数学が「実社会に活きる知識・技能」であることを理解してもらいたい。
論理・表現ⅠA
‘Pronunciation Breakthrough: Empowering Students with Daily-basis Training in English with the Newest Online Tool’
【授業者】英語科:Charles Rogers,山脇一輝
【指導助言者】大阪教育大学 松本マスミ先生
【授業概要】
大阪教育大学の池田地区においては,「平和や安全の課題を創造的に解決する市民」であるとともに「主体性・寛容性・協働性を備えたグローバル市民」として,グローバル社会を協働的に創造することができるような人材を,12年間の教育を通して育成することをめざしていくこととしている。
そして,そのような「グローバル市民性」とは,「多様性社会の中で協働する力」「自律的に行動する力」「実社会に活きる知識・技能」という3つの大きな軸から成り立つものであると仮定義づけしている。
本授業においては,①生徒自身が英語のSpeaking力,特にFluencyとAccuracyをどのように向上させるか,ということを試行錯誤しながら,Festa! を用いた継続的な音読・発音練習に取り組むことで,問題解決に向けて自律的に行動する力を養うこと ②ペアやグループでの活動の際に,賛成・反対をふまえた自分自身の意見を英語で表現し,他者の意見を受け入れ,ペアやグループ内での意見を集約するという経験を繰り返すなかで,多様な価値観を持つ他者と共同し問題解決に向けて取り組む力を養うことが期待される。
公民
『働くことの意義と社会の在り方~「公共」×「保健」の協働実践~~小中高学びの連続性を活かしたカリキュラム開発~』
【授業者】地歴公民科:神内千波
【指導助言者】大阪教育大学 峯明秀先生
【授業概要】
附属高等学校池田校舎においては,池田地区の目標である社会の平和と安全に寄与する資質・能力の育成と国際性の涵養の育成のもと,本年度は「グローバル市民性の育成」をめざしている。
「グローバル市民性」とは,「多様性社会の中で協働する力」「自律的に行動する力」「実社会に活きる知識・技能」の3つの軸から成り立つものと定義され,グローバル社会を協働的に創造することができる人材を育成することをめざしている。
本授業においては,①「保健」と「公共」という異なる視点から課題に取り組むことで,生徒が自らの考えを俯瞰して認識し,異なる考えの中で自分の考えを見直し,深めることができること ②「保健」と「公共」それぞれの学びを関連づけながら相互に真正な学びを得ることができることが期待される。
③展示発表
【展示概要】
本校では、「総合的な探究の時間」に替えて、学校全体のカリキュラムの軸として「グローバル探究」という学校設定科目を実施しています。
その「グローバル探究」の3学年分の探究成果物、および、2年生の「古典探究」・「日本史探究」の授業成果物を展示いたしました。
④講演会(学校法人桐蔭学園理事長 桐蔭横浜大学教授・溝上慎一先生)
『エージェンシーの観点から見た学習指導要領の展開 – このテーマの行き着く先は個別最適な学びを経た主体的・探究的な学び-』
【講演概要】
本講演は「エージェンシー」を、学習指導要領と関係付けて概説してほしいというリクエストに応えるものである。
エージェンシーは「行為主体性」を意味する用語であり、必ずしも日本で「主体的(な学び)」と呼ばれる用語にきれいに対応するとは限らないもの。 その上で私は「主体的な学習」を“課題依存型” “自己調整型” “人生型”の3層構造に整理して説いている。
新学習指導要領における「主体的な学び」はこの3層を総合的に組み込み概念化したものである。
講演の後半では、『令和の日本型学校教育答申』(2021年)で提起された、ICT・教育のDXの流れを踏まえた「個別最適な学び」を経て、このテーマがとくに高等学校において、最終的には主体的・探究的な学びとして発展することを説く。