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第34回(令和3年度)公開セミナー

「瞬読という考え方と教育」
 ~塾経営者・母親、両方の立場で語るこれからの教育~

講師:山中 恵美子先生
日時:令和3年11月13日(土)午後2時~4時 本校小講堂にて

 

 令和3年度の公開セミナーは、昨年に続き、新型コロナウイルス感染が拡大していることを鑑み、一回のみの開催となりました。今回のセミナーは、「瞬読」の作者、株式会社瞬読代表取締役・株式会社ワイイーエス代表取締役社長の山中恵美子先生をお招きし、「瞬読という考え方と教育」についてご講演いただきました。

 先生は2009年に学習塾SSゼミナールを開校され、10年で30教室、約2万人の生徒を指導されています。学習塾での学習効果を上げる方法の一環として、速読を取り入れられました。これが後の「瞬読」となり、生徒の成績が上がり、次々と難関校に合格するようになります。また、現在「瞬読」は保護者のみならず、ビジネスパーソンにも広まり、現在受講生は3100名を超えるものとなっています。
 今年、30年ぶりに大学受験の方法が変わりました。30年前といえばスマホはなく、パソコンもあまりない時代。その頃に始まったセンター試験は暗記型、いわゆる左脳型で、これが30年間変わらずに続いていました。パソコンが普及し、スマホが一人一台の時代になり、これからの時代は暗記力だけでなく、思考力・判断力・表現力が問われる右脳型の試験になります。思考力・判断力・表現力に重要なのが、基礎知識と語彙力です。本をたくさん読むことで、基礎知識と語彙力が身につきます。瞬読することによって、短時間でたくさんの本を読むことができるので、その分知識の量も増やすことができます。
 速読は眼筋トレーニングで読む方法なので限界がありますが、瞬読は右脳を使って読みます。右脳は、5パーセントの顕在意識(意識できる意識)と、95パーセントの潜在意識(コントロールできない、意識できない意識)でできています。この、潜在意識を使って読むのが「瞬読」です。右脳を鍛え、右脳の力を伸ばすことで、集中力や暗記力が上がります。ネット社会のこれからの時代は、「なんでだろう」と疑問を持つことが大事になります。当たり前と思わず、いろんなことに疑問をもつことで右脳の力が伸びます。
 これからの時代に必要な人材になるため、今やるべき3つの大切なことは、
1. 自分の五感で感じること(あなたなりのやり方)
2. 自分の頭で考えること(常に疑問を持つ)、自分の言葉で相手に伝える
3. 自発的に行動すること。
 そのためにできることは、毎日本を読むことです。1日24時間のうちの1パーセントだけ、約15分だけでもいいので、毎日意識をして行動にうつしてみましょう!できるだけ早く読み、早く読むことで右脳を鍛えましょう!と、これからの人生に役立つことをたくさん教えて頂きました。最後の質疑応答は、附高生からの質問もあり、大変盛り上がり、時間が足りないほどでした。一人一人丁寧にお答えいただきありがとうございました。とても明るく元気な山中先生の世界に引き込まれ、あっという間の2時間でした。
 新型コロナウイルスの影響で、参加人数を限定し、事前の感染対策として開催場所の清掃、消毒、換気を行い、また参加者の方々にもマスクの着用や手指の消毒等、ご理解とご協力を得ながらの開催となりました。最後になりましたが、このような状況下、講演を引き受けて下さいました山中先生、ご協力いただきました参加者の皆様に厚く御礼申し上げます。