音楽教育学者 長谷川諒氏による特別授業
2025年2月25日(火)
高校1年生音楽科授業の一環として、音楽教育学者の長谷川諒氏を招聘し、特別授業を実施しました。今年度第71回教育研究会にて本校音楽科指導助言講師をお願いした同氏とのつながりで実現したこの企画。音楽のよさや美しさは相対的なものであるということを理解し、非他律的に音楽を楽しんでもらうことをねらいとして授業がおこなわれました。
授業の前半はルーパーを用いて音楽づくりの原理を解説。紙を使ったワークを通して、音楽を「はじめる」、「重ねる」「終わる」という表現をみんなで体験しました。後半は、長谷川氏が開発した集団即興演奏《Group Musical Improvisation with Card》(通称《GMIC》)の手法を用いた即興演奏実践がおこなわれました。グループで自由に楽器を選択し、組み合わせて音楽づくりをし、最後は発表を通して交流しました。授業を受けた生徒からは「難しい音を使って演奏するだけでなく、日常生活でよく聞く音を使った演奏するのも音楽なのだと感じた。」「音楽を作るには楽譜などを事前に作成し計画しておかないとバラバラで汚い音になってしまうと思っていた。しかし実際に音を重ねてみると、その場の雰囲気に合わせる、終わり方を決めておくなどに気をつけておくと、一つの音楽としてまとまってくるのだと理解した。ビートなどリズムを刻まなくても音楽は成立するんだな、音楽の幅は広いなと気づいた。」「即興で演奏するのはプロでないとできないような難しいことだと考えていたが、実際に体験してみて、音楽の質はどうであれ演奏できることがわかった。単純なリズムだけでもたくさんの種類があり、そこに自由に音を変えられる楽器を投入すると一気に色付くような感じがして面白かった。」などの感想が寄せられました。
本校音楽科としても、本授業を通して得た知見を活かし、日々の授業実践をすすめていきたいと考えています。

ルーパーを用いて音楽原理を解説

即興的に音を重ねたらどうなるのかを実演

紙を使ったワーク

紙を使ってグループで音楽をつくります

楽器を自由に選びます!

グループでの音楽づくり

グループでの音楽づくり